【読書】日本のコンピュータ史

『日本のコンピュータ史』という7,600円もする貴重な本を読んだ。

「個人で買うには、ちょっと高いなぁ」

※情報処理学会の会員は割引が効くそうです。

購入するには少々値が張るため今回は八王子の図書館で借りたのだがボリュームに圧倒されてなかなか手が付けられず、読むのに1ヶ月かかってしまった。返却期限ギリギリになってから急いで読んだので消化不良気味だが、感想を述べたいと思う。

主要目次

第1章 日本のコンピュータ史概論(1980年まで)
第2章 日本のコンピュータ史概論(1980年から2000年まで)
第3章 日本のコンピュータの発展
第4章 ネットワーク社会への展開
第5章 情報技術分野の主要な研究開発プロジェクト
第6章 その後の進展と今後の展望
年 表

日本のコンピュータ・情報処理の発展を伝える正史
日本のコンピュータの歴史を情報処理学会歴史特別委員会で検証してまとめたもの。1980年以降2000年頃までを主対象とし、1980年以前は付録としてCD-ROM(HD等へのコピーはできません)を添付。パソコンとインターネットの時代へとITが大きな変貌と遂げた激変の時代を最前線で関わった人たちが解説。

日本のコンピュータ史 – Ohmsha

一度は読んでおきたい本、重たいけど

この本はその名が示すとおり、日本におけるコンピューターの歴史をまとめたものになっている。『情報処理学会』の歴史特別委員会が検証して編集しているものなので学術性の高い内容となっており、コンピューター産業に関わる人や教育でコンピューターを教えている人は読んでおきたい内容だと感じた。

「でも全部読むと大変なので、最初は1章~3章3節ぐらいまで(111頁)を、軽く読むのが良いかもしれません。」

コンピューターが発明されたのち、アメリカ主導でコンピューター産業が発展していく中で日本の大学・政府・企業がどのように伍していったのか、知ることができます。

日本は結構頑張っていた

「日本のコンピューター産業はアメリカに対して常に負けているような印象があるが、決してそんなことはなく、1980年頃には貿易摩擦をおこすぐらいにバチバチやっていたようです。」

また本の中ではプリンターのような周辺機器についても言及が行われていました。プリンターは日本語の表示や銀塩写真並みの画質を出すために日本企業が力を入れていた分野だったようです。

「たしかにNo1の座にはHPがいるけれども、キヤノンとエプソンとブラザーを足したシェアはHPよりちょっと大きいみたいです。」

標準規格よりもデファクトスタンダードということか

ソフトウェアに関しては、第4章2節の『OSIの始まりと終焉』がコンピューター業界のスピード感を学ぶためによい内容だと思いました。

「簡単に言うと、国際的な規格として大勢の利害関係者で調整しながらゆっくり進めていたOSIが、米国国防高等研究計画局(DARPA)から登場したTCP/IPにあっというまに駆逐された話です。」

他にも、日本のインターネットを創っていったWIDEの話や、国産OSで組み込みシステムではトップシェアを誇るTRONの話なども記載されていました(ページ数は少ないですが)。

しかし歴史の話は物語から入りたい

色々な話が掲載されていて面白いと言えば面白いのですが、歴史の本なので小説みたいな面白さはありません。また、紙幅の関係でどうしても表面的な部分しか載っていないこともあります。当時の時代背景というかコンテキストを抑えていた方が面白く読めると思います。

歴史について学ぶときには、まずは主人公のいる物語から入るべきでしょう。

例えば『バトル・オブ・シリコンバレー』(原題: Pirates of Silicon Valley)のような、マイクロソフトのビルゲイツとアップルのスティーブ・ジョブスがコンピューター業界で闘っていた頃の話を題材にした映画はお勧めです。パソコン黎明期の雰囲気やIBMがどれだけ巨人だったのかも感じられます。

※これは買いました。持ってますよ。

次は、もうちょっと物語として読める本を読んで紹介することにします。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です